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日商簿記を履歴書に書くには?記入する際の書き方やポイントを解説

公開日:2023年5月12日
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簿記は日本の数ある資格の中でも特に知名度が高いものに分類されます。そのため、保有していて「履歴書に記載したい」という人は多いのではないでしょうか。実は履歴書に簿記を記載する際には書き方のポイントや意識したいことがあります。今回はこれら簿記の履歴書への書き方について解説します。

日商簿記の正式名称と証明できるスキル

正式名称

日商簿記は、日本商工会議所が主催する、簿記能力を評価する検定試験です。正式名称は「日本商工会議所主催 簿記検定」であり、日本国内で広く認知されている簿記の資格試験です。
試験は簿記知識と技能の習得度を測る目的で実施され、企業会計の基礎から応用までを網羅したカリキュラムが特徴です。試験は3つのレベルに分かれていて、それぞれ「1級」「2級」「3級」となっています。どのレベルに合格したかも含めて履歴書には記載しなければならないため、履歴書には何級に合格したかも併記します。
なお、簿記には公益財団法人全国商業高等学校協会が主催する「簿記実務検定試験」などの種類も存在します。もし、これらにも合格しているならば、日商簿記と併せて履歴書に記載しておきましょう。

3級から1級の取得で証明できるスキル

日商簿記は3つのレベルに分かれているため、それぞれで証明できるスキルが異なります。そ れぞれで証明できるスキルは以下のとおりです。

●日商簿記3級
基本的な簿記の知識と一般的な取引の仕訳ができる能力が証明されます。日常業務において発生する売上や仕入れ、販売費や一般管理費などの取引を正確に記帳し、貸借対照表や損益計算書の作成ができることを証明可能です。このレベルの資格を持つことで、企業の経理部門で基本的な業務を担当する能力があると認められます。

●日商簿記2級
日商簿記3級より高度な簿記処理と財務諸表の分析ができる能力が証明されます。固定資産の取引や減価償却、販売管理費や一般管理費の内訳、仕訳の計上や税務処理など、実務で必要な知識を証明可能です。また、財務諸表を用いた業績分析や財務指標の算出もできるため、企業の経営状況を把握し、効果的な経営判断を支援する力も示せます。

●日商簿記1級
企業会計の応用や税務処理に関する深い理解を有していると証明できます。1級では連結財務諸表や税効果会計、為替差損益の計上などの高度な会計処理ができる能力が必要です。また、税法に基づく法人税や消費税の計算・申告ができることも求められます。日商簿記1級まで合格できれば、経理・財務部門でのリーダーシップを発揮できるでしょう。
なお、日商簿記1級に合格したあとは税理士や公認会計士を目指す選択肢があります。履歴書に日商簿記1級を記載できるだけでも十分にスキルを証明できますが、さらなる高みを目指すならばこれらを視野に入れる選択肢があります。

日商簿記の履歴書への書き方

正式名称で書く

日商簿記を履歴書に書く際は正式名称で記載しましょう。「簿記2級」などと記載する人が見受けられますが、これではどの簿記であるのか判別できません。この場合、正式名称で「日本商工会議所主催 簿記検定2級」と記載します。
正式名称で履歴書へ記載することで、どの種類の簿記を保有しているのか正確に伝えることが可能です。同じく2級が存在する「簿記実務検定試験2級」などと区別するためにも正しく記載しましょう。

試験日を取得日とする

日商簿記を履歴書に書く際は「取得日をいつにすれば良いのか」という疑問です。どのような資格でも取得日を記載しなければならず、悩んでしまうでしょう。 基本的に資格の取得日は資格を受験した日を記載します。履歴書には年月だけを記載するため、受験した年月を記載しましょう。複数回受験しているならば、合格した時の受験年月を記載します。
なお、複数の簿記に合格している場合は、それぞれについて合格した時の受験年月を記載しなければなりません。ひとつにまとめてしまうことがないように注意してください。

他の資格がある場合は時系列に並べる

簿記以外にも資格を所有しているならば、それらについても併記して差し支えありません。記載しておくことでプラスに働く資格ならば、記載するようにしましょう。
このとき、複数の資格は時系列に並べるのが一般的です。簿記以外の資格を取得しているならば、それらについて先に記載しましょう。取得した年月が古いものが上になるように履歴書へ記載します。例えば以下のとおりです。

【資格・免許】
  1. ・2020年12月:日商簿記2級取得
  2. ・2021年6月:英検準1級取得
  3. ・2021年9月:日商簿記1級取得
  4. ・2022年3月:TOEIC 800点取得

資格や免許を取得した日付順にリストアップし、年月と資格名を記載しています。これにより、見やすく時系列での資格取得履歴が分かります。なお、履歴書の資格欄には制限があるため、多くの資格を有している場合は必要なものだけを時系列に沿って記載しましょう。

簿記は2級からしか履歴書に書けないのか

基本的には3級から履歴書に書ける

簿記の資格は、一般的に簿記3級から履歴書に記載できます。簿記3級は、企業の簿記業務を理解し、基本的な知識と技能を持っていることを証明する資格です。そのため、多くの企業が求める最低限の簿記能力を持っていることを示せます。日商簿記3級でも履歴書に記載することである程度のアピールになるはずです。
また、簿記3級を取得することは、簿記に関心があることや継続的に勉強していることのアピールにもなります。特に、簿記に関連する職種や業界で働きたい場合には、簿記3級を持っていることがプラスの効果を発揮するため、履歴書に必ず記載しましょう。

2級以上に合格しているとさらなるアピールとなる

簿記2級は、簿記3級よりも高度な知識と技能が求められる資格です。簿記2級を持っていることは、簿記業務に関する専門性が高いことを示し、履歴書に書くことで大きなアピールポイントとなります。特に、簿記業務が中心となる職種や、経理・財務部門に所属することを希望している場合には、簿記2級の資格は強力なアドバンテージになると考えましょう。 さらに、簿記1級や税理士試験に合格していると、その専門性はさらに高いことが証明されます。これらの高度な資格を持っていると企業からの信頼が高まるため、採用や昇進のチャンスを広げられるはずです。もし、簿記2級以上の資格を持っている場合は、履歴書に積極的にアピールしましょう。

まとめ

簿記は日本で広く認知されている資格で、日商簿記検定が主要な試験です。1級、2級、3級と3つのレベルがあり、それぞれ異なるスキルを証明します。履歴書に記載する際は、正式名称を用い、取得日を記載し、時系列に並べることが重要です。
一般的に日商簿記は3級から履歴書に記載でき、2級以上の資格はさらにアピールになります。どのレベルであろうとも、日商簿記を履歴書に記載できることは、経理や財務部門に適した人材として評価されることにつながります。該当する人は遠慮せずに履歴書に記載しておきましょう。

人材スカウト編集部
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